半田運河につながる新川の掃除と探検

新川掃除
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2021年3月14日、新川の掃除と探検をしました🐟
【日時】2021年3月14日 10:00〜12:00
【場所】新川河口(ミツカンミュージアム南あたり)
【出没】おとな6人、こども4人
 

新川とは?

新川は、どこを流れているかというと、分かりやすく見える場所からスタートすると、JR半田駅のガード下をくぐり、
 
まっすぐ東へ半田運河まで行く新川通りの下を、暗渠として流れていて、
「志あん橋」から東へは、開溝の川として現れて、
MIMの南を通って、半田運河へ合流します。
1970年頃までは、新川通は名の通り、新川は暗渠ではなく、通りの中を流れていて、時々階段で川へ降りれて、柳の木が植っていたと地元の方々が教えてくれました。洗濯してた記憶があるとか。
 
▼新川通の、今の「なかはら」のあたりにあった、愛養舎(牛乳搾取所)
川崎源太郎 著「尾陽商工便覧」(明治21年)
 
▼新川通の、昭和初期の様子。今の「JUS半田」あたりかと思われます。
川瀬巴水「新川端」(昭和10年)
 
名前の「新川」という通り、人工的に新しく掘られた堀川です。
新しくといっても、今を生きている私たちから見たら古くて、知多半田駅北にある星名池が昔大きな泉のような池だった頃、半田運河方向へ流れる水がしばしばあふれてしまうことがあり、その水を逃がすために南ルートで半田運河へ水を流す川を掘ったのが、この新川です。
 
現在は暗渠になっていますが、かつては通りの中を新川が流れていたので、新川通と呼ばれています。川と言えば、くねくねとしているイメージ。堀川とはいえ、名残として、新川通りはややカーブしているのが、いかにも川に由来する地形だなという感じです。
(c)openstreetmap
 

なぜ、新川の掃除?

半田駅前が花街だった頃、芸者置屋もあったりして、とても妖艶で風情があったんだろうなと想像できます。京都で言う白川みたいなイメージを持ちます。
 
でも、昭和一桁生まれの方に昔の新川のことを聞くと、「あんなもなドブ川だが」と言ってたりしますが(笑) 
柳が風流だったという人もいれば、実際の風景を見た方、感じ方は人それぞれなのでしょうか。
いずれにしても、川があると、洗濯や風情を求めて、人があつまるもの。今の半田駅前はさみしい雰囲気ではありますが、名残ある古めかしくて怪しくて、何とも言えない妖艶なこの雰囲気は、半田運河や半田停車場とともに、新川の存在が欠かせなかっただろうなと思うのです。
そんな景色が復活出来たらかっこいいなあといつも思うし、新川の見てきた街の記憶を、伝えていきたいなとも思うのです。
 
そんなことを思っていたところ、「たのしあん」をFacebookグループで立ち上げて、半田駅前で楽しいことしませんか?と呼びかける中で、「新川に降りてみたい」「汚いのも気になるし」という地元の方からのコメントがあり、「え!楽しそう、じゃあ掃除しがてらおりてみよう!」と、調整を始めたのがこの掃除のきっかけです。
 
誰かの「やってみたい」は、誰かにとっても楽しいことにつながる。
楽しいことは、街にとってもいい流れにつながります。

新川の掃除

新川に入っていいの?

新川は、現在は半田市土木課の管轄。
ちなみに、十ケ川下流(半田運河)は愛知県衣浦港務所の管轄です。
 
市役所の土木課に、「新川の掃除がしたいので、降りてもいいですか?手続きはいりますか?」と聞きに行ったところ、「え、掃除してくれるんですか?ありがたいです。」というような反応^^
どうも、新川は、市が維持管理しているので、何かゴミがあったり、不都合があって住民から要望があれば市として対応することはあるけど、あまり新川はそこまで何かたびたび要望がある雰囲気ではなさそうで、定期的に掃除していることもなさそうでした。
 
工事車両が附近の道路に停まって作業したり、川を止めてしまうようなことがあるなら作業届の提出が必要そうでしたが、人が掃除目的で川に入るような場合は、特に届け出は必要ないとのことでした。なので、一応、活動の趣旨をお伝えして、自由に入って掃除させてもらうことにしました。
 
たのしみ♪
 

いざ、お掃除!

年末頃に、新川におりたいねという話が出てきたのですが、なにせ寒かったので、時期を見計らっていましたが、3月に入り、少しずつ暖かくなってきたので、潮目を見て、休日だった3月14日が大潮で、干潮が正午ごろというのを見たので、ここで初めて降りてみることにしました。
 
潮が引いていくまでの2時間を狙って、新川へ降りてみることに。
SNSで声をかけたところ、元気な女性陣や子供たちがノリノリで参加してくれました。
(女性が元気!)
 
胴長、デッキブラシ、たも、火バサミ、バケツ、ゴム手袋。
準備万端です!
 
そもそも新川へ降りるような設計になっていないので、志あん橋のすぐ横のガードレールをまたいで、梯子をかけて川へ降りました。
 
子供達も、ノリノリで降りていきます。
 
「くさい!」
子供達がいいました。ヘドロのにおいだね。
 
新川を上から見てると、ちらほらゴミが落ちてるのが気になってたのですが、実際川の中を見てると、ゴミはタバコが一番多い。
 
あと出てきたのは、空き缶、空き瓶、ズボン、傘、だし丸くんがついてるフラッグ、コード、お茶碗のかけら、色々ありました。
岸壁にはカキとフジツボがたくさん。
 
今回は興味本位で初めて降りてみたので、そこまで本気で大掃除というわけではないのですが、結構大きなゴミを拾えました。
 
何人か、陸をお散歩しているおじさんに、「ありがとねーご苦労様」と声をかけられました。
 
生き物も見つけたくて、見ていたら、しらすうなぎの稚魚が泳いでいました。
子供達は、カニも見つけていました。
 
中村橋から半田運河へ向かっては、階段があって急に深くなるので、今日は子供達のことを考えて運河までは行かず。
しかし、一番気になっていた、志あん橋から半田駅方面へ向かう暗渠の中は、一体どうなってるのか⁈
 
子供達がちょうど川に飽きて、陸に上がって、リトリートキッチンさんのところで遊びだしたので、
暗渠に興味津々の大人たちだけで、懐中電灯を持っていざ進撃❗️
 
道路の金網があるところから差し込む光を頼りに、壁を伝って進みます。狭いけど、思ってたよりキレイだった。
マンションJUS半田の前の金網からは、JUS半田が、見上げられました。
もう少し進んで、ここは一体どこだろう⁈って言いながら、結構いけるものだなと思いました。
途中、長靴が落ちてたみたいです。上流から流れてきたのかな⁇
または、海側から上がってきたのかな。
暗渠はまるで映画のワンシーンにいるかのように、ワクワクしました。
 
上を見上げていたところ、陸に上がった子供たちの声が聞こえてきたので、「やっほー!」と声をかけてくれたメンバー。すると・・・
 
わらわら、子供たちが気づいてくれました。おもしろ!
おもしろいなこの光景!!
のぞきこまれてる(笑)水族館みたい~
かわいいなあ。
 
 
地下神殿のよう。
 
ずっと行けば、JR半田駅横の開口部までたどり着くのでしょうが、ちょっとさすがに怖いなというところで、引き返しました。
昔、地元の子たちは、よくここを通って、肝試しのようなチャレンジをしたとは言っていましたが、親にはど叱られたとも聞きました(;^_^A 何が落ちてるかわからないし、水が急に来るかもしれないし、昔は今ほどきれいではなくてもっと汚物も含めて流れていたといいます。
 
 

新川掃除から生まれる気持ち

知れば身近になって、身近になれば愛着が湧く。
愛着がある場所は、自分の部屋と同じで、ゴミをポイポイ捨てなくなると思う。
そんな人が増えたら、結果的にキレイな景色に変わると思う。
 
子供たちにとっては、「汚い、怖い」という場所を体験してみる機会が、今減ってきた中で、
経験してみないとわからないことを、大人の目がある中で経験できるというのは、お金で買えないような感性が得られると思います。
 
体験して、初めて身をもって「汚い、怖い」の意味が分かるというのは大事です。
経験した人は、言葉に重みがあって嘘がない。
何事もネットの情報ではなくて、自分の経験や感性を大事にして大きくなってほしいなと思います。
 
 

今後の展開

新川どんな感じかな~と、試しの気分で降りてみて、初めてでしたが、お掃除もちょっとできたし、
探検も少しできて、面白かった❗️
 
川の掃除も、大人数で一斉にやったらすごいキレイになりそうだなと思いました。
楽しいのが一番なので、ゆるく、遊びも合わせて、続けていけたらいいなと思います。
 
掃除や探検に欲しいアイテムもなんとなく掴めたので、そろえて次にのぞみたい。
ハイパワーなヘッドライトは絶対ですね。GoProもあったらいいなあ〜📷
 
寒い時期はつらいので、3月~9月くらいかな。大潮の干潮が、昼間にあるような、土日祝日を狙って、開催していこうと思います。
 
今回参加の最年少は3才の女の子。大人も子供も、興味がある人はぜひ参加してみてくださいね。
なかなか一人で降りるのは、何かあった時に危険かもしれないので、慣れた大人と一緒に降りてみましょう。

CACでの放送

ちなみに、川掃除の様子を、地元ケーブルテレビCACさんが撮影に来てくれました。
ちゃんと長靴を履いてきてくれたので、川へ一緒に降りてもらいました。
「CACかわら番」初回放送3/16(火)初回17時からの放送で流してくれました。
ありがとうございます!
 

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